いつもの白いさくら

日記がわり

北海道新幹線の函館乗り入れ調査

函館市から、北海道新幹線の乗り入れ調査結果が公表されていた。

勝手にリンク。

北海道新幹線について | 函館市

 

概要版は49ページ、詳細版は265ページの超大作って感じ。

結論から言うと、技術的に整備可能で、その整備費は157億円~169億円(税抜き)という試算結果ということだ。

調査前には75億で行けるみたいな話も合ったが、現在の正解状況と細かい調査により現実的な金額が出て、確かに高いけど全く手の届かない金額ではないということもわかった感じ。

調査はかなり事細かにされていて、フル規格10両編成そのまま乗り入れ、ミニ規格10両乗り入れ、新函館北斗で札幌行きと分割併合で7両を札幌、3両を函館へ、というケースを想定した整備・運行計画等も出されていた。

 

僕も以前はミニ新幹線のほうが改修も少なくて済むと勝手に思っていたが、3線軌にすると在来線とミニ新幹線とでは中心線が変わり、新幹線の方がホームから遠くなってしまい、ミニ新幹線車両とホームの間の隙間が広がってしまう。(184mmらしい)

山形新幹線秋田新幹線は基本的に改軌されているので、在来線車両も標準軌になっており、ミニ新幹線車両と中心線が合うので、ホームも車両限界も共通になっている。

それが3線軌の場合は、ホームから見て外側に線路を追加すると、フル規格車両がほぼぴったりホームに沿うので、ホームの改修が不要らしい。(差は16mmらしい)

そういえば青函トンネル内の竜飛定点と吉岡定点のホーム、新幹線開通時に削ったとか改修したとかいう話を見つけられなかったので、在来線自体のホームそのままなのかもしれない。

面白いのは、逆にホーム側に線路を足した場合、複線区間での上下線間隔は確保できるが、在来線がホームから遠くなるので、在来線車両にステップを設けたらどうか、という検討だった。

在来線のステップ追加について、車両メーカーにヒアリングまで行われており、雪国の車両にステップを追加するのは保守運用の面からも現実的ではないと言われたらしい。

 

で、正直フル規格10両でもミニ10両、ミニ7両でも整備費は大きく変わらないのであれば、既に次世代新幹線車両も10両編成がほぼ決まっているようなもんなので、フル規格車両10両をそのまま函館駅に乗り入れさせるのが一番良いかなと思った。

ミニの線を残しているのは多分東北新幹線関内のダイヤの問題であって、どうしても単独での函館行きを用立てできないときに、東北新幹線内で併結させるからだろう。

そういう意味で、フル規格7両+3両で新函館北斗で分割併合という案は現実離れしている。

3両のフル規格車両って、E5系の先頭車が10両中4両もあって、さらに秋田新幹線も連結して東北新幹線内を走るとなると、あまりにも先頭車比率が高くて、ただでさえE5系E6系の併結で騒音や風の巻き込みの問題が発生しているのに、それを増やすってのはあり得ないと思う。

360キロを目指す時期車両なら尚更のことだと思う。

また、3両はすべて普通車で検討しているが、函館に行く人はグリーン車グランクラスも無しか?

まあいろいろとあり得ないね。

調査上、検討しなければならない事だったのかもしれないが、調査しても現実的ではない事がよくわかる。

 

あとは、国や道やJR北海道がどれだけやる気を出してくれるかというところだ。

JR北海道は、たぶん自分たちに整備費がほとんど被らなく、函館直通による車両貸与費などが定期的に入るのであればOKだろう。

この後書こうと思っている、JR北海道の高速化の話もあって、貪欲に売り上げを上げたいと思うなら函館駅の直通はあっていい話のはずだ。

整備費はすべて函館市が出さなきゃ行けないことも無いが、大半は函館市持ち出しじゃないと話が進まないはずなので、これからも函館市は応援していきたいと思っている。

ふるさと納税の使用用途に北海道新幹線関連を作って、返礼品が全く無しでは一般の人には見向きもされないだろうから、鉄道に関わる何かしらの返礼品があれば、鉄ヲタはこぞって寄付するだろうし、一般の人でも興味を持ってくれるかもしれない。

こういう要望、函館市に出すべきかな。

 

乗り入れ調査の調査書はまだ全部読み切ってないので、また面白い話が合ったら書くかもしれないが、このネタをおそらく出してくるであろう鐵坊主さんとか他の有識者の話もたくさん聞いてみたいと思っている。