いつもの白いさくら

日記がわり

E4系引退

E4系がついに営業運転のラストランを迎えた。

2階建て新幹線は、輸送力の向上として必要とされ、輸送力の減少によって必要とされなくなってしまった、ちょっと残念な車両だった。

それでも、全車2階建てのE1系が出たときは度肝を抜かれ、E4系でさらに厳つい顔と、8両+8両の16両編成で大量の人が乗れる迫力を持ち、そして2階席の見晴らしの良い、それはそれは面白い車両だった。

僕も何度かお世話になったことがあり、北海道に来てからはほとんど乗る機会も無くなってしまったが、それでもあの2階席の楽しみは覚えている。

 

E4系は当初は2015年頃までに退役の予定だった。

東日本大震災が発生して、車両の入れ替え計画が変わってしまい、2021年まで使われることになった。

最高速度が240km/hなので上越新幹線専用という扱いになったことで長持ちさせることが出来たのかもしれない。

今後はE2系E7系に置き換わり、上越新幹線の最高速度も275km/hで統一される事になるらしい。

E4系も速度向上が出来れば良かったかもしれないが、全車2階建てという巨大な車両では、速度は出せても、騒音等の環境影響の面で相当難しいんだろう。

 

人口減少といわれる中、新幹線もその波にのまれ、240km/hで走れても誰しもが乗る時代では無くなってしまった。

長距離であれば飛行機との競争があって、新幹線も速度向上を目指すしかないし、近距離であればあえて高額な新幹線を使わなくても在来線快速や特急、もしくはバスや車など、移動手段はいくらでも出てきてしまう。

新幹線の役割は、中距離高速移動、そして東海道新幹線のような高頻度運転による、時間に縛られない運行間隔での利便性向上。

1時間に1本の大量輸送という時代ではなくなった。

今はそういう時代。

 

2階建て車両は無くなってしまったが、寝台列車のように、いつか移動も観光の一環として利用出来るような、新たな新幹線像が出てきて、やはり見晴らしの良い2階建て車両があると良いよねという話が出てくると面白いかもね。