ここ数日、北海道のニュースを賑わせているのが、新千歳空港の鉄道の輸送力強化の話だ。
【独自】JR新千歳―札幌の輸送力強化へ 国交省 単線区間の複線化案など浮上:北海道新聞デジタル
新千歳空港には、札幌方面に快速エアポートが走っていて、毎時6本、つまり10分に1本走っている。
本数的には十分に思えるが、残念なことにいろいろ問題があって、これ以上増やすことができない状態だ。
1つ目は、南千歳~新千歳空港間が単線であること。
2つ目は、新千歳空港のホームが最大6両対応であること。
3つ目は、新千歳空港が1面2線の終着駅であるということだ。
何度も新千歳空港の鉄道改良の話は出てきているが、これまでどれも将来は、みたいな話ばかりだった。
コロナ前にもいろいろと話は上がっていたが、コロナが出て空港利用者が激減したことで、そういう話もなくなっていった。
しかし、今はすっかり人出が戻り、さらにインバウンド客が増えたことで、また新千歳空港の利用者が激増し、今の快速エアポートの本数でも混雑が激しくなった。
今回出てきた話は、早急な対応が必要ということで、結構現実的な案が出てきた。
検討内容で公表されているのは、
・南千歳~新千歳空港間を複線化
・新千歳空港から先に線路を延ばし、ぐるっと半円状に延長して、千歳線にまた接続する
というのがある。
おそらく一番実現に近いのは、「南千歳~新千歳空港間を複線化」だろう。
複線化することで、新千歳空港に停車中の列車は、下り線の列車が来るのを待たずとも出発することができ、新千歳空港に停車している時間を短くすることができるので、運行本数を増やすことができる。
当初は増えれば複線化するというのを前提で、建設費を抑えるために単線にしたと思うが、1992年の新千歳空港駅開業から2019年3月まで、長らく毎時4本で走っていたので、なかなか複線化されなかった。
なので、ここを複線にするだけで、本数を増やすことができるし、今後新千歳空港駅から先を建設することになっても対応しやすくなる。
「新千歳空港から先に線路を延ばし、ぐるっと半円状に延長して、千歳線にまた接続する」というのは、新千歳空港が終点になっているばかりに、入ってきた電車は折り返さないと出られない、という問題を解消する。
つまり、新千歳空港を途中駅としてしまう、ということだ。
途中駅にしてしまえば、停車時間を多少長くとったとしても、10分も停車するということはなくホームをあけることができるので、運転本数を増やすことができる。
そして、新千歳空港に到着した列車は、札幌方面から乗ってきた客を下ろし、そのまま新千歳空港から乗りたい客を乗せて出発し、そのまま空港の下をぐるっと通り抜けて、南千歳の南側で札幌方面に接続することで、札幌発・新千歳空港経由・札幌行、という列車を運行しようというものだ。
まあ要は、簡易的な山手線にしてしまおうということだな。(札幌駅では折り返しになるが)
こちらの案はどちらかというと無理やり感があり、作り方によっては苫小牧方面へのスルー化にも使える可能性はあるが、ただ札幌方面に向かうだけのループ線として建設するには、複線化と比べても工事期間や建設費が増大するだけなので、おそらく採用されないと思う。
これをやるなら、以前に話のあった苫小牧・函館方面や帯広・釧路方面への短絡線建設による、特急列車の新千歳空港経由も同時におこなうぐらいのことをやらないと、意味がないと思われる。
今回はJR北海道だけでなく、国土交通省が検討に入っているというところで、何かしらの案が実現しそう。
複線化だけでも1千億円はかかるようなので、JR北海道単独ではとても無理。
国の事業として、国際空港の利便性向上の目的でやっていただけるのであれば、ありがたいことこの上ない。
複線化が実現して、運行本数を増やすことができるようになれば、快速だけではなく特急も導入することができ、インバウンド向けに特急列車を案内すれば、利用客の棲み分けをすることができるようになる。
大きな荷物をたくさんもつインバウンド客には、座席間隔も広く、キャリーバッグを2つも3つも持っていても、余裕で座れるような車両があれば、乗り降りもスムーズにできるし、乗車中も快適に過ごせると思うし。
複線化はまず最初に何とか実現してほしい。
そして、そのあとは新千歳空港駅のホーム長の延長を検討していただきたい。
今となっては6両は少なすぎる。
このホーム長が最初から10両対応ぐらいになっていれば、今のまま毎時6本でもまだ輸送力がひっ迫することはなかったかもしれない。
そして、ホーム長延長と共に、エスカレーターの増設をお願いしたい。
1・2号車方面はまだしも、南千歳方面のエスカレーターは3~6号車の利用客が一斉に殺到するので、混雑極まりない状態になる。
もう1か所5号車前あたりにでもエスカレーターがあればだいぶ分散できるはずなのだが、これも今から工事するには利用中のホームの一部閉鎖しなければならず、ただでさえ混雑するのに、ホームの一部が使えないとなると、暴動起きるでしょ(笑)
なので、終点方面にホームを延長し、そちらにも改札へ向かうエスカレーターを増設すれば、今の6両分のホームには影響なくエスカレーターを増設でき、さらに10両や12両対応のホーム延長を行って、列車の増結を行って輸送力の増強を図れると良い。
JR北海道は3両1ユニットの電車で、快速エアポート用は6両ユニットもあるので、12両対応が望ましいが、9両でも対応できそうだ。
北海道新幹線工事で忙しい時に、複線化工事が出来るのか、という疑問もあるが、国が動いて予算が取れると、案外早く複線化になる可能性もありそうだ。








