結構前の記事にはなるが、北海道新幹線の事業費が、6450億円も追加となるということだ。
まあこれまでも新幹線工事は大体追加費用が必要だったので、どこかでそういう話が出てくるなとは思ったが、まだ8年もある
このときに、しかも相当な増額となっていることに驚く。
残念なことに、今のこの世界情勢で何もかもが値上がっている時期にかかってしまったというのが不幸なことではある。
たださすがに唐突感がある。
北海道はこの大きな大地を持つ一つの自治体で、北海道新幹線の延伸211kmのすべてが北海道内なので、地方負担分というのも北陸新幹線や九州新幹線のように、他県に渡ることになってない。
なので、追加費用も北海道単独で地方分を支払う必要があり、しかもかなりの距離があるので、金額も大きい。
そこに、6450億という莫大な追加費用が発生するといきなり言われれば、北海道としてもちょっと待ってと言いたくなる。
まあでも整備新幹線というのはそういうことで、国が全額負担をしてでも建設すべき、ということではなく、地方が新幹線を欲しいんなら、地方も金を出しなさいよ、というものなので、仕方ないと言えば仕方ない。
それを考えると、整備新幹線のスキームというのは理にかなっているんだろうなと思ってしまったりする。
どうにか理由を付けて資金は回ってくるだろうが、JR北海道がそれで黒字になるのは当分後になりそう。
あと、後期が既に4年遅れているところもあるという。
これも新たに出てきた話で、ちょっと遅れが大きすぎるのではないかと思う。
まだ8年もあるからなんとかなる、なんとかするということで手つかずだったのかもしれないが、北陸新幹線の敦賀延伸でも1年遅れになったことを考えると、早めに手を打つべきなのではと思う。
このままの遅れだと、札幌開業は2034年度末となってしまい、当初建設が決定した時の開業時期である2035年と何ら変わらなくなってしまい、なんで5年も短縮させたのかわからなくなる。
これら、金額や工期の問題は、2030年の冬季オリンピックが札幌に決まるかどうかでまた変わってくると思われる。
東京オリンピックのいろいろな問題が噴出している今、札幌でオリンピックを開催することの是非が、非の方に傾いている時期ではあるが、たぶん世界的に最有力なのは札幌になっているはずで、どこかしらで開催しなければならないことを考えると、札幌で開かれるのは既定路線の気がする。
そうなると、札幌オリンピックとは言え、また国をあげて動いてくるわけで、どんな汚職が広がるかわからないが、それに合わせて新幹線も2030年の冬季オリンピック開催直前の12月頃に開業させる、という強硬手段も出てくるはず。
汚職的なものがなければ、道民としてはオリンピックも新幹線も歓迎なんだけどねえ。
ここまでやっておいて、新幹線の建設中止とはならないだろうが、乗れるのはいつになるか不透明になってきているのは残念なことである。